車を買取に出したいが、車が過去に事故に遭った事があり修理歴のある車の場合、査定額に影響しないか不安に思われるかと思います。
しかし、意外な事に買取価格に影響が出るケースと影響が出ないケースの2パターンが存在しているのです。
今回はそんな事故歴のある車の買取額に関する情報について、私自身の経験も交えてご紹介しようと思います。
事故歴のある車は買取額が下がる?
まず事故歴のある車の買取額について、影響が出るかどうかという点についてですが、基本的には影響が出るという認識を持っておくべきでしょう。
もちろん、冒頭でもご紹介の通り事故の内容によっては影響が出ないもしくは影響が少ないケースも存在しています(詳しくは後述)が、「事故」レベルで発生した損傷の修復がある車は、ほとんどの場合は買取額に影響が出ます。
実際に私も事故で破損した部分を修復した車を買取に出した際に、7万円ほど査定から引かれた経験がありますので、ここに関してはある程度覚悟しておく必要はります。
内容次第では査定額への影響0の場合もありますので、わずかな可能性は残されていますが^^;
修復箇所次第で査定額の下がり幅が異なる
事故歴のある車は買取の査定額に影響が出るという話ですが、全ての事故歴に対して査定額が下がるという訳ではありません。
査定額が下がる要因は事故の有無ではなく、どこが損傷してどこを修理・修復したかによるのです。
着目すべきは修復箇所
実際に事故歴のある車で査定額の下がる要因となるのは、事故歴の有無ではなく事故によってどこが破損して、どこを修復しているかです。
もっと踏み込んだ表現で言うと、破損場所が車自体の性能や耐久性、純正パーツで構成されているかが査定額に影響を与える事になります。
具体的な例としては、車でやや強めにおかまを掘ってしまったりして、バンパーだけではなくフレームも歪んでしまった場合は、そこ後にフレームを修理したとしても元の耐久性から下がってしまっている可能性が高くなります。
すなわち元々の車の耐久性という面での性能が落ちてしまっている状態の車となりますので、通常の中古車よりも価値の少ない車として見なされ査定額もそれに応じて下がってしまうのです。
査定額に影響する修復箇所
- フレーム
- クロスメンバー
- ピラー
- ダッシュパネル
- インサイドパネル
- ルーフパネル
- フロア
- トランクフロア
これらの部分に修復歴がある場合は、安くなっちゃいますね。
修理歴に関しては無視して大丈夫
そんな修復歴による査定額の低下についてですが、よくある勘違いについてもご紹介しておきます。
それは修復歴ではなく修理歴に関する勘違いです。
というのも、「修復歴」と「修理歴」は文字自体は非常に似ていますがその内容は大きく異なります。
修復歴は事故や災害で車の骨格部分などの車の性能に直結する部分を修理・交換した場合の履歴で、対して修理歴は事故や災害に関わらず傷の塗装やガラスの傷の交換など、車の性能に影響を与えない部分の修理履歴を指します。
むしろ、修理歴に関しては中古車であってもその部分は新品と同等の価値があるという判断になり、逆に査定額が上がることもあります。
ここ良く勘違いされますね。
なので、査定を行う場合には、修理歴はむしろアピールする価値のある項目と言えるでしょう。
ただし、修理歴が多すぎると雑に扱われている車という印象を与えかねませんので、程度を弁える必要はあります。
純正かどうかも重要
そんな修復・修理についてですが、パーツの交換が発生する場合は純正パーツかどうかも重要なポイントになります。
修復歴の場合はそれだけで査定額が下がる要因になりますが、更に交換したパーツが純正ではない場合は更なる減額が行われる可能性が高いです。
これは修理歴に関しても同じ事が言え、前述でご紹介の査定額に影響する修復箇所以外の修理であっても、その際に純正以外のパーツと交換してしまっている場合は減額対象になります。
下手すると、修理せず純正のまま査定した方が高額買取に繋がる可能性さえあります(汗)
事故車かどうかはバレる?
ここで人によっては一つの疑問を持たれるかと思います。
「事故車や修復歴とか黙ってればバレなくね?」と。
実際、私も初めて事故歴あり車を売る時には黙ってましたw
しかし、これは大きな間違いで、むしろリスクの方が大きい行動になってしまうのです。
普通にバレる
結論から言いますと、事故車であることや修復歴について黙っていたとしても基本的にはバレます。
もちろん私の時も秒でバレました(汗)
さすが査定員と言いますか、しっかりと車の隅々までチェックされますし、特に査定額への影響が大きなパーツなどに関してはより入念にチェックされます。
そして、修復からかなり時間が経過し、そこだけ真新しいという違和感も完全に消えている状態でも、パーツ交換や修復箇所を的確に指摘してきますので黙ってやり過ごすことは不可能だと思っておきましょう。
主にチェックされるポイント
- 事故車修理の際に使われる工具の使用痕
- 車を支える部分であるシャーシの凹みや劣化具合、違和感など
- 車内部のボルトに開け閉めの傷があるかどうか
- ボンネットやバンパーの隙間が左右均等か
- ドアの開け閉めの際の音が左右で同じかどうか
見てて、事件の調査でもされてるのかという気分でした^^;
バレた時のリスク
バレると分かっていても「見逃しミスで得をするかも」とワンチャン狙いで黙っていたり嘘をつこうとする方もいるかも知れませんが、それはオススメしません。
というのも、修復歴を意図的に隠す行為は告知義務違反となり、嘘が発覚したタイミングで不利な査定額の減額だったり最悪の場合は損害賠償といった買取額以上の損失を被ってしまうリスクがあるのです。
もちろん購入時に前オーナーが修復しており、自分がそのことを把握していなかった場合はある程度考慮してくれるでしょうが、ワンオーナー車で「黙る」ではなく「嘘をついて」いた場合は、かなり不利な立場になります。
なので、ここは諦めて正直に事故歴や修復歴について査定員に話ておきましょう。
むしろ話しておいた方が、査定員も確実な査定が出来るので、誤診による減額を避ける事も可能です。
事故に巻き込まれた場合はストップ!
ここまで散々事故歴や修復歴が与える査定額減額への影響についてご紹介してきました。
が、実はこの減額に関しては、一つ例外が存在します。
事故の責任がどこにあるかで変わる
実は、事故による損傷があった場合、その事故の責任が所在次第で査定額が減額されなくなるケースがあるのです。
というのも事故に巻き込まれたパターン、すなわち相手に過失がある場合においては通常であれば減額対象になる修復歴なども免除されるのです。
もちろん事故の過失が相手側にあることを証明する必要がありますので、事故減価額証明書という書類を事前に用意しておく必要があります。
この証明書を買取査定の際に提出することで、該当箇所に関する減額を回避することができる様になりますので、高額査定を目指す場合には必須の準備と言えるでしょう。
事故減価額証明書の入手方法
この事故減価額証明書の入手方法ですが、買取の査定の前に査定協会に連絡して車の持ち込み・査定をしてもらい、証明書の発行をしてもらう必要があります。
なお、査定協会での査定の際には以下の書類を持参する必要があります。
持参が必要な書類
- 自動車検査証
- 自賠責保険証明書
- 整備手帳
- 車の取り扱い説明書
- 修理見積書のコピー
査定時間自体は30分ほどで完了し、その結果を後日に事故減価額証明書として郵送してもらうことができます。
まとめ
以上が事故歴のある車の買取額への影響についてのご紹介となります。
基本的に「事故」と呼ばれるレベルの場合は損傷も大きくなり、車に修復歴がついてしまう事がほとんどです。
しかし、修理なのか修復なのか、事故の責任がこちらにあるのか相手にあるのかによっても査定額への影響の大きさが変化したり、マイナスからプラスに転じることさえあり得ますので、事前に必要な知識として覚えておきましょう!
事故歴のある車を高く売る方法
そんな事故歴のある車を高く売る方法ですが、記事中にも記載している通り車の状態や事故減価額証明書の有無、そしてそもそもの走行距離や車の型番などによっても大きく変動します。
更にいうと、依頼する車買取業者がどのような販路を持っているかによっても査定額が変化しますので、事故歴のある車の場合はとにかく多くの業者に査定を依頼して、互いに査定額を釣り上げあってもらう方法が一番査定額が高くなる方法となります。
ただし、この戦法で進める場合は直接家に査定員がくるタイプの業者の場合はかなり手間がかかってしまいますので、オンラインで査定ができる業者に絞って依頼する必要があります。
オンライン査定の業者であれば、送付する車の写真なども使い回しが出来ますので、一度準備すればあとは同じ内容を各社に送るだけになるので、かなり楽になります。