車を乗り潰したり故障した場合、そのまま廃車として買取に出す方が大半だと思いますが、その際にスタッドレスタイヤを履かせたまま売りに出すべきか悩まれる方が多くいます。
中古車買取でのスタッドレスタイヤの取り扱いに関しては他の記事でも紹介していますが、廃車買取の場合のスタッドレスタイヤの取り扱いは異なる部分も多いので、今回はその部分をご紹介したいと思います。
中古車の買取にはスタッドレスタイヤは外すべき?査定額UPへの影響について
車を中古車買取に出す際にスタッドレスタイヤを装着している方は、そのまま出すべきか、ノーマルタイヤに装填してから出すべきか悩まれる方も多いでしょう。 実際、条件などによってはこの選択が査定額に影響を与え ...
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スタッドレスタイヤは廃車の理由次第
まず結論からお話ししますと、廃車の買取の際のスタッドレスタイヤの扱いは、車を廃車として買取に出す理由によって対応を変える必要があります。
というのも、車を廃車として買取に出す理由は一つだけではなく様々な理由があります。
その理由によってスタッドレスタイヤの状態も大きく変わってきますので、状況に合わせた対応を行わなければ査定額、ひいては最終的な買取額を上げることは不可能と言えるのです。
マイナスとも捉えられますね^^;
ということで、ここからは廃車の経緯ごとに買取の際のスタッドレスタイヤの最適な取り扱い方法をご紹介します。
車を乗り潰して廃車買取に出す場合
1つ目の廃車の経緯として、車を乗り潰したことから廃車として買取に出す場合について。
この場合は、車自体の走行距離が15万20万kmと多走行車となってしまっているパターンで、乗り続けられたとしても各箇所で修理が必要になってきたり、車検の際に通常よりも多くの費用が必要になったりと維持費が高くなる傾向にあります。
スタッドレスタイヤも古くなっている場合
この場合、同じ距離を走ったスタッドレスタイヤでは当然溝が少なくなっていたり、製造年からかなり経過していることが予想されますので、基本的には価値のない状態のスタッドレスタイヤになっています。
そうなると、どの様な売り方をしても査定額にプラスになることはありませんので、処分の手間も考えてそのまま廃車買取に出す方法が最も効率的な手段となります。
スタッドレスタイヤだけ新しい場合
ただし、走行距離とは別にスタッドレスタイヤだけ最近購入していた場合は、そのまま売ってしまうのはかなり勿体無い方法となります。
そのため、この場合に関してはノーマルタイヤに履き替えて、スタッドレスタイヤに関しては廃車買取とは別にタイヤ買取専門の業者に買取査定に出す方法が最も合計の買取査定額が高くなる方法となります。
ただし、廃車買取業者の中には車だけではなく各パーツごとに価値を算出して査定額を出してくれる業者もいるため、そういった業者を利用する場合はスタッドレスタイヤも履かせたままで査定に出すことも可能となります。
事故や故障で廃車買取に出す場合
2つ目の廃車の経緯として、事故や故障などで廃車として買取に出す場合について。
この場合はどういった事故なのか、そして故障の原因がどこにあるのか次第によってスタッドレスタイヤの最適な対応が異なってきます。
事故車の場合
廃車の理由が事故の場合、廃車として買取に出す位なので車自体も相当なダメージを負っていることが考えられます。
その場合、スタッドレスタイヤを履いた状態で事故に遭っていれば基本的にスタッドレスタイヤ自体に価値は無いと判断されますので、基本的にどの様に対応しおうとも査定額には影響しません。よって、そのまま買取査定に出してしまって大丈夫です。
ただし、以下の様な状況にある場合に関しては、「スタッドレスタイヤの溝が残っている」、「経年劣化していない」という2つの条件が揃っていれば別途タイヤ買取専門に査定に出す方法も可能となります。
- 事故車だがその時はノーマルタイヤを履いていた
- 事故だが足回りの被害が一切ない
故障車の場合
廃車の理由が故障の場合は、スタッドレスタイヤの状態が悪くなければ廃車買取だとしても一緒に買取に出すことで査定額がアップする可能性は大いにあります。
ただし前述でもご紹介の通り、査定額がアップするのはパーツ単位で査定を算出してくれる買取業者の場合になります。なので、車を一括りで査定を行う業者に依頼してしまうと、折角の価値のあるスタッドレスタイヤも無駄になってしまいます。
もちろん、スタッドレスタイヤの状態が悪くなってしまっている場合は買取業者の査定範囲を気にする必要はありませんが、そうではない場合はパーツ単位で査定を行ってくれる廃車買取に依頼すると良いでしょう。
廃車買取の際のスタッドレスタイヤに関する注意点
そんな廃車の買取の際のスタッドレスタイヤの取り扱いについてですが、いくつか注意点もあります。
スタッドレスタイヤの状態が悪い場合はそのまま一緒に査定に出すの一択ですが、スタッドレスタイヤの状態が良く価値が残っている場合は特に注意が必要になるポイントになります。
スタッドレスタイヤの存在を申告する
まず一番注意すべきポイントとしては、スタッドレスタイヤの存在をしっかりと申告するということです。
というのも、仮に業者自体の評判が良かったとしても、そこのスタッフ全員が完璧なことは少ないです。そのため、査定の担当者がスタッドレスタイヤだと気付かない、もしくはスタッドレスタイヤだと気付いても査定に組み込まないといった対応をされてしまう可能性も考えられます。
そうなると折角スタッドレスタイヤも査定範囲に含まれる買取業者に依頼したとしても、その苦労が無駄に終わってしまいます。
そのため、実際に査定に出す場合にはスタッドレスタイヤの存在をしっかりと申告することが重要となります。
軽く掃除しておく
いくらスタッドレスタイヤの状態が良かったとしても、雪が半溶けの泥道を走ったあとに放置したままの状態ではかなりドロドロな見た目になっていることがあります。
もちろん、それでもスタッドレスタイヤとしても状態に影響はありませんが、査定員も人間であるため非常に印象を悪くしてしまいます。そうなれば当然、査定の際にスタッドレスタイヤによる増額も躊躇ってしまうリスクに繋がりますし、何よりタイヤの状態を目視で確認しずらいという弊害も発生します。
なので、ピカピカにする必要はありませんが、査定の前にはスタッドレスタイヤは車本体と一緒に軽く掃除しておくことが推奨されます。
ノーマルタイヤも一緒に査定
スタッドレスタイヤの状態がよければ、業者選びを間違わない限り査定額の増額を狙うことができます。
しかし、これはあくまでも増額であって、スタッドレスタイヤ自体が車体の買取額を上回ることは少ないので、車本体の買取額を上げるもしくは下げない努力をする必要もあります。
その際にスタッドレスタイヤ所有者でやりがちな失敗として、ノーマルタイヤを査定に出さないというケースがあります。スタッドレスタイヤを履いている車なので問題ないと思われるかもしれませんが、廃車の買取において純正品は査定額に響きやすい要素であるため、純正品であるノーマルタイヤが無い場合は欠品扱いとして大きな減額になる可能性が高くなります。
そのため、スタッドレスタイヤの状態が良い場合であっても、ノーマルタイヤも査定に含めることを忘れずに行う必要があります。
まとめ
車を廃車として買取に出す場合、スタッドレスタイヤの状態が悪ければそのまま買取に出してもプラスにもマイナスにも動くことはありません。むしろ同じ金額でスタッドレスタイヤの処分もしてくれると考えれば、その手間を省くことができる点ではプラスと言えるでしょう。
しかし、スタッドレスタイヤが比較的新しく溝もしっかりと残っている価値ある状態であれば、うまく立ち回ることで査定額がプラスになる可能性が十分にあります。
なので、その状態のスタッドレスタイヤを持っている場合は、ご紹介の様な注意点を守りながら可能な限り高値で売れる様に動きましょう。